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今年最高の感動。

ジャコウソウが咲いている網の中を丹念に見た。
蕾をつけているのが二つある。
網の外にも蕾をつけているのが一つ。
昨日簡易的に保護したが、もう少し枝を重ねて鹿に食べられないようにする。
よく見るとジャコウソウはこの近辺に沢山あった。

春からジャコウソウを観察し続けてきた。
ジャコウソウはまず葉が分かりにくい。
ヤマアジサイとよく似ているのだ。
最初はどれがジャコウソウか戸惑ったが、だんだん違いが分かってきた。
ヤマアジサイより光沢がなく、緑が濃い。
そして葉の形が少しだけ独特だ。

試しにジャコウソウの株をいくつか保護してみた。
しかし、蕾がどういう形でつくのか分からない。
ジャコウソウはマイナーなのか、ネットで調べても蕾の付き方がよく分からなかった。
鳴神山に来たら必ずジャコウソウをチェックしていたが、
ずっと分からないままだった。

約1週間ぶりとなった8月26日、ジャコウソウの蕾に気付いた。
飛び上がるほど嬉しかった。
黄緑色の小さなイモムシみたいな蕾。
それは誰が見ても蕾だった。
他の株はどうか。
黄緑色のとげみたいなものがあるけど、あれは蕾なのか。
よく分からない。

8月30日、
黄緑色のとげが蕾っぽく見えてきた。
これは蕾なんだ。
やっと分かる。
周囲を見回すと全部で3つとげがある株があった。


蕾をつける、つけないの差はどこで出るのだろう。
保護されていない場所にもかなり大きな株があったが、
今のところ蕾らしきものは見えない。
でも分からないな、蕾は突然出てくるからな。
そんなことを考えながら歩いていた。

ジャコウソウの株は上部でもあった。
昔は、もっと沢山咲いていたのだ。
半分ほど葉っぱが鹿に食べられている。
これから保護しても無駄なのだろうか。
試しに保護してみる。

今年はジャコウソウの開花にも出会えたし、
コキンレイカの開花にも出会えた。

絶滅寸前だと思われた花が、こうやって残っている。
私が初めて訪れたときの、花が沢山あった頃のラインナップがまだ残っている。
やはり保護が肝心なのだ。
そう思わずにいられない。

鹿の食害が全国的に深刻になっていった頃、
例えば尾瀬のニッコウキスゲ対策、例えばアルプス各地での山小屋単位での花の保護。
こんな話を聞いても、見ても、自分の近くの里山とは無関係だと思っていた。
だから、ある花が食べられてしまっても、来年は咲くだろうとしか考えていなかった。
どうして、こんなに無知だったのだろう。
花が好きな割には保護等には無頓着、というより全く知識がなかったのだ。
今でもそれが悔やまれる。
高をくくって、放置してしまった結果、絶えていったお花達。
私の目の前で消えていったお花達。
ずっとずっと悔やんでいる。

ヤマジノホトトギスを見ながら、今日もコキンレイカを確認しようと山頂へ向かって歩いていた。
そのとき、私の目に、絶えたと思われた花が飛び込んできたのだ。
アオヤギソウだ。
0831アオヤギソウ
どうしてこの花を早く保護しなかったのか、何度も何度も後悔したあの花が、ひっそりと咲いていた。
私はカメラを取り出して花の前に座った。
アブかハチが私の周りをぶんぶん飛んでいる。
カメラを構えながら私は泣き出した。
鳴神山の至宝の一つがまだ残っていたのだ。
嬉しくて仕方なかった。
何枚か写真を撮り終えた後、枝でどうにか柵を作った。
今度網を買ってこよう。
そして保護しよう。


今年はシデシャジン、コキンレイカ、ジャコウソウと絶滅寸前の花たちに出会え、とても幸せなのだが、
今日の再会はこれら以上に嬉しくて幸せだった。

私の願いは一つでも多く、鳴神山の至宝が生き続けることだ。

一つでも多く、至宝が現存するために、私は保護していこう。
こう誓ったのだった。








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