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教え合う喜び

過日、山A、Bに行ってきた。
Aは花1の群生がみたいから、Bは花1もあるが、山頂の花2の群生がみたいからだ。
どちらも秋に登頂した山だが、
夏は初めてだった。

まずは山A。
群生はまだかまだかというように歩いていく。
登山道沿いには割と花が少ないので、群生までは早めに歩いた。
群生地に到着し、足が止まる。
なるほど、これが「見事な群生」か。
5分咲き程度だが、凄さは分かった。

足が止まった私に追いついてきた人がいた。
会話を交わすとこの人は以前会った人だと思いだした。
居住地を尋ねると東海地方だという。
もしかして300名山の人ですか?と尋ねるとそうだと言う。
相手は私が覚えていたことに心底驚いていた。
その人とは2年前、袈裟丸で会ったのだ。
山頂より向こうでユキワリソウが見頃だと教えたのにそんなはずはないとその人は下山してしまった。
その後追いつき、ユキワリソウが見事だったこととその他の会話をした。
その人は300名山、花の百名山、地方百名山もほぼ制覇という凄い方だった。
あまりに強烈でびっくりした。
なにせ、見た目があまり凄そうではないから(失礼だが、ザックや服装が山ブランドではなかったので)
そのギャップに超驚いた。

私はその人に会えたのが嬉しくて、
登頂の予定はなかったが、山頂まで行って少し話をした。
もう1500座登頂していると言う。
その人はもう帰るというので、
私にしてはとっておきの情報を教えてあげた。
その人も九州の某花の素晴らしい山を教えてくれた。
(いつ行けるか分からんが)
結局その人の名前等訊かなかった。というより聞くのを忘れた。


その後山Bに行く。
山Bにも花1はあり、序盤でちょこちょこ咲いていた。
歩いて20分経った頃だろうか、
ちょうど花1に見惚れて転んだ私はある男性と行き合った。
その男性は花1の秘密の花園を私に教えてくれた。
でもまだ見頃ではないという。
あとで見てみなよと言って、その人は降りて行った。
なんとなく秘密の群生地はあるのは知っていたが、まさか誰かに教えてもらえるとは思わなかった。
私は花1は山Aで飽きるほど見たのでもう関心は薄らいでいたが、
その方の親切心に非常に感激した。
なんで、教えてくれたんだろう。
私は一言も花1のことなど言っていないのに。
私が花を見ながら転んだところを見たのだろうか。
それともいつもの変態歩きぶりから何かを感じ取ったのだろうか。
その後山頂を目指す。
花が少ないのでさっさと歩く。
途中からかなりの急登になる。

山頂付近のお花畑に着いたら帰ろうと思ったら、
山頂がお花畑だったので、結局登頂した。
なるほど花2が凄い。
1週間前ならば見事だったはずだ。
植生を確認してすぐ下山する。
先程行き合った夫婦に追いつく。
その夫婦は花1が見たくて山Bに来たという。
花1なら山Aだろうにと思いながら、よく見れば登山道脇に咲いていることを教える。
そしてさっさと下山した。
秘密の花園に到着し花1を見て来た。
10株程咲いている。
ほとんどは蕾だ。
登山道に戻り、少し迷った挙句、その夫婦を待つことにした。
東京からわざわざ来たというのだから、教えてあげたくなったのだ。
夫婦が来たので、内緒にしてほしいと念を押してから案内をした。
すごく感激してくれた。
私はその後さっと下山した。

花については、いろんな意見があると思う。
本当に花が好きで守りたいならばネット等に一切情報を載せないのがいいのかもしれない。
植生を守りたいならば、誰にも教えないで一人ほくそ笑むのがいいのかもしれない。
だけど、
正論では割り切れない感情というものがある。
花が好きな人なら分かる、花に出会えた喜びを誰かと分かち合いたいという感情だ。
この花を教えたら、自分と同じくらいに喜ぶんだろうなーという心優しい推測だ。

内緒にするのが一番かもしれないが、
思わぬ親切を受けたことのある人なら、誰かに親切をしたいと思うのが人間的な感情ではないだろうか。

私は何故か、山でとても親切に花を教えてもらえる機会に巡り合っている。
この嬉しさを誰かにも差し上げたい。

教え合う喜びというものが、山の花にはあるのではないかと私は思っている。
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